変化のあるくり返しで全員集中「大きなかぶ」の授業【一年】
浅川 清(TOSS相模原)
教科書(光村・1年)の次の部分を、変化のあるくり返しで授業した。
次々とまちがえてみせるくり返しに、変化をもたせた。
準備・1
P62のL8以降の文を、細長いカードに書いておく。カード1枚に1文である。
ただし、「おじいさん」、「おばあさん」、「まご」、「いぬ」、「ねこ」、「ねずみ」、
教科書のP62のL7まで音読させたら、教科書を閉じさせ、次のように言う。
さあ、もう教科書は見なくても、次は何だったか、みんなには分かりますね。
初めは確かこんな文でしたよね。
と言いつつ、準備しておいた文カードの1枚目を貼る。
「そうそう。」「うん、たしか、そう。」と子ども達はうなずく。
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のところには、(間)「おばあさん」が入るんだよね。 |
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と言いながら
と板書する。
「えっ?ちがうよ。おばあさんじゃないよ。」「ねこだよ。」と子ども達は言う。
ああ、そうか。ねこが(間)「おじいさん」をよんできたんだ。
と言いながら
と板書する。
「ちがう。ねずみ!」と、子ども達は口をとんがらせて言う。
あら、ちがった?そうか。ねこがねずみをよんできたんだ。
と言いながら
と板書する。
「そうそう。」と、子ども達は満足そうな顔をする。「先生、もうまちがえないでね。」と言う子もいる。ところがどっこい、まだまだ「しつこく」まちがえ続けてみせるのである。
さて、この次は確か「まごをいぬがひっぱって」と続くんだよね。
と言いながら
のカードを貼る。
「ちがう!」と、子ども達の声が大きくなってくる。
あれ?ちがう?(と首をかしげてみせ)そうそう、「おばあさんをまごがひっぱって」と続くんだ。
と言いながら
のカードを貼る。
「ちがう!!」子ども達の声は更に大きくなる。
ああ、そうか。分かった!ここは絶対これでしょう。
と、自信ありげに
のカードを貼る。
「ちがう!!!」「おじいさんが、さいしょにひっぱるの!」もう、子ども達は興奮状態である。
この後も、素知らぬ顔でまちがえ続けながら進み、「とうとう、かぶはぬけました。」のところを、「なかなか、かぶはぬけました」と、まちがえてみせる。
C ちがう!
T あ、「まだまだ」だっけ?
C ちがう!!
T ああ、そうか。「けれども」だ!
C ちがう!!!「とうとう」だよ。
T ほう、そうですか。じゃあ、なんで「とうとう」なの?わけが言える人?
C 「ぬけました」と続くから。
C 「なかなか、かぶはぬけました」じゃあおかしい。へん。
C 最後はぬけているから。
C 「なかなか」や「まだまだ」や「けれども」だと「ぬけません」になるから。
上の場面は、「変化のあるくり返し」から、いっきに中心発問に突入した場面である。
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