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パロディー作りで逆転現象を仕掛ける 【中学年・高学年向き】

浅川 清(TOSS相模原)

 谷川俊太郎の詩に「きりなしうた」という、ことばあそびの詩がある。

 いかにも、やんちゃ坊主が喜びそうな詩である。

 次のように授業してみた。


指示・1 
(「きりなしうた」のプリントを配り、たっぷり音読させてから)この詩を読んで、気がついたことを、できるだけたくさん見つけて箇条書きで書きなさい。  ひとつ書けたら見せにいらっしゃい。

 ノートに書けた子から、黒板にひとつずつ書かせた。


@だんだん話しがそれていって、最後にもとへもどっている。
Aすべて平仮名。
Bすべて、へりくつ。
C2行ずつの区切りになっている。
D1行目が親の言葉で、2行目が子どもの言葉になっている。
E1行目と2行目は、どれも「しかる→いいわけする」関係になっている。
F七・五のリズムになっている。
G1行目と2行目はつながっているけれど、1行目と3行目はつながっていない。
H2行目と3行目はつながっているけれど、2行目と4行目はつながっていない。

 

 右のような法則性が見つかった。                               

 @からEまでの法則は、比較的クリアーしやすく、Fがやや難しく、GHが最も難しかったようだ。

 出来上がった作品にも、GHを完全にクリアーしたものはなかった。


指示・2 これらの法則性をそのまま使って、自作の「きりなしうた」を作ってごらん。

 私や子ども達の圧倒的支持を集めた作品は、すべて「あの子が?!」と、みんなに驚かれる子達のものばかりだった。逆転現象そのものだった。

きりなしうた

しゅくだいはやくやりなさい
   おなかがすいてできないよ
ほっとけーきをやけばいい
   こながないからやけません
こなはこなやでうってます
   こなやはぐうぐうひるねだよ
みずぶっかけておこしたら
   ばけつにあながあいている
ふうせんがむでふさぐのよ
   むしばがあるからかめません
はやくはいしゃにいきなさい
   はいしゃははわいへいってます
でんぽううってよびもどせ
   おかねがないからうてないよ
ぎんこうへいってかりといで
   はんこがないからかりられぬ
じぶんでほってつくったら
   まだしゅくだいがすんでない
しゅくだいはやくやりなさい
   おなかがすいてできないよ

パロディー・きりなしうた

はやくあおじるのみなさい
   もうがっこうにいくじかん
がっこうなんかやすんじゃえ
   やすむとせいせきおちちゃうよ
せんせいおどせばへいきだよ
   おどすとたいがくくらっちゃう
ほかのがっこういけばいい
   ちかくにがっこうありません
かていきょうしをやとえばいい
   うんどうぶそくになっちゃうよ
とれーにんぐにかよえばいい
  このまえつぶれてありません
うでたてふせをすればいい
   なんだかのどがかわいたよ
はやくあおじるのみなさい
   もうがっこうにいくじかん

 

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