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荒れた学級を知的学級にC 
毎日、日記を紹介する

浅川 清(TOSS相模原)

1.ユーモアのある日記

6月9日(月)   百人一首中継 No.3

とつ然ですが、6年1組で百人一首が強いのは、兼村さんです。という事で、今回の百人一首実況中継では、兼村さんを主に見ていきましょう。
まず、札をていねいに並べています。「おっ!得意札!」と言いながら「きりぎりす札」を手前におき、にこにこしています。あっ、試合が始まりました。最初に、みんなに大人気の「はげ札」が出てきました。いきなり兼村さんのすばやい手がズバッとのびると同時に「はい!」という声が聞こえてきました。(後略)


 こういう日記を紹介すると、クラスの雰囲気が和やかになる。


2.「努力」に関する日記

9月17日(水)   +努力+
私は今、習字を習っています。毛筆準四級で、硬筆三級です。
四年のころから習い始めました。初めのうちは、字が、へぼへぼでしたが、今では前から習っている人をぬかせるほど上達しました。
やっぱり努力は報われるのです。今、ストップして上がらない人も、まだこの成長曲線の中央あたりだから、自分を信じ、努力し続ければ、いい結果が出ます。


 2学期になれば、「努力の継続」ができる子には、目に見える成果が出始める。こういう日記をどんどん紹介できれば、波及効果が期待できる。

3.クラスメートの心をつなぐ日記

 応援団の練習で、休み時間が全部使われてしまう子が、下のような日記を書いた。


9月16日(火)   嬉しい出来事
 今日、嬉しい事がありました。今日だけのことではなくって、いつも助けてくれる人がいるのです。昼休みの応援練習で使うREDコールのうちわができていないのに気づいたのが、給食前でした。八里さんと私は二人とも給食当番でパニックになっていました。そして木下さんにわけを話したら「じゃあ、やってあげる!!どうすればいいの?」と、すぐに引き受けてくれました。私達が給食を配り終わった後も、いっしょうけん命に作ってくれて、どうにかうちわを完成させることができました。
あと一つは志穂美さんの親切です。赤組は団長か副団長が体育館のかぎを取りに行く事になっていて、今日もそうでした。私はうちわや応援団用のハチマキ、手袋などを手にいっぱい持っていました。そうしたら志穂美さんが「持って行ってあげる」と、全部持ってくれました。志穂美さんは、体育館についたら、暑いからと線路側のドアを開けたりもしてくれました。(後略)


 「さようなら」をする前に、この日記を読み上げたら、教室にしっとりとした空気が生まれた。次の日、呼応するように、下のような日記を書いてきた子がいた。


9月17日(水) 過去をふりかえって
  私が前の学校にいた時です。ちょうど4年生で運動会の時期でした。先生が「応援団に立候補する人?」と言われたので、「どうしよう。手を上げようかなあ・・・」と悩んでいるうちに決まってしまいました。この学校では、応援団には立候補しなかったけど、委員長はしています。
 八里さんも辻さんもエライと思います。進んで応援団に立候補してくれました。私は応援団ではないけれど、出来るだけ手伝っています。「練習が多くて休み時間もなくて大変な応援団の人には、手伝ってあげるのが一番だ!!」と思ったからです。

4.ニュースについて考える日記

6月5日(木) 日記代わりの論文?
  今日、とあるニュースを見た。今、話題の北朝鮮のニュースだ。万峰景号が核ミサイルの部品を日本から北朝鮮に運んでいた問題で、日本政府が万峰景号の立ち入りを禁止するというものだった。それを知った北朝鮮は「日本はピョンヤン宣言に違反している!」と言い張っている。「それなら北朝鮮だって違反してるじゃん!」と思わず心の中でさけんでしまった。なぜかというと北朝鮮は、また核ミサイルの開発をしているからだ。北朝鮮の自己中さには改めておどろいた。らち問題やその他にもまだ解決していない事がたくさんある。もうちょっとまわりを見てほしい北朝鮮である。


 常に社会に目を向ける子どもになってほしい。ニュースに関する日記も、どんどん紹介している。

5.保護者の日記

 2学期最初の保護者会の後、「お母さんの自学ノート」なるものが提出された。驚いた。お子さんと一緒に楽しんで書いていらっしゃるそうだ。一部を紹介する。


9月16日   今どきの子ども
  石川県野々市町で、小中学校と、そのPTA中心に「プロジェクトK」作戦が行われている。「小中学生に携帯電話を持たせない」という作戦だ。
 最近の少年犯罪は携帯電話がらみが多い。小中学生に携帯電話が本当に必要か考えてほしいと始まった。
常に携帯電話を使っていないと落ち着かず、イライラする人を、携帯中毒「ケーチュー」という。携帯を持つ小5は9%、しかし持ちたいと思っている子どもは61%もいる。中3では半数の子が持っているので禁止もできず、トラブルに対応したり、マナーを指導するしかない。


お金がないと遊べない子ども
@おそろいの物を買って友達の証にする。
Aおごってもらったら、おごって返す。
B雑誌のモデルのまねをする。(今週の週刊誌にブランド物のバッグに囲まれた小学生の写真が載っていた)
Cプリクラを撮ったり、電車に乗って出かけたりする。
Dお金と携帯を持たせれば安心と思っている親が多い。

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